PR

フランスの交通機関の種類を整理|ユーロスター・TGV・TER・パリ市内

TGVの車内。青い座席の背面ネットポケットと折りたたみテーブル フランス

フランスの交通機関は、運営している会社も列車の種類も多くて、どれを使えばいいのか分かりにくいです。

私たちがパリを軸に旅程を組んだときも、ユーロスターとTGVは何が違うのか、パリ市内のチケットはどれを買えばいいのか、調べるところから始まりました。

整理してみると、国境を越える/フランス国内を移動する/パリと近郊を動くの3階層で分けたときに、運営会社もチケットもきれいに分かれていました。

この記事では、その3階層の全体像と、混ざりやすいユーロスターとTGVの違いをまとめます。

全体像|3階層で分けると見通しが立つ

フランスの鉄道・公共交通は、移動する距離のスケールで並べると整理しやすかったです。

階層使う場面主な運営・ブランド
国境を越えるパリ⇔ロンドン/アムステルダム/スイス/ドイツなどユーロスター、TGV Lyria、TGV Inoui、ICE
フランス国内都市から都市への移動SNCF(TGV Inoui、Ouigo、Intercités、TER)
パリと近郊市内観光と近郊への足RATP(メトロ・バス・トラム)、SNCF(RER・Transilien)、IDFM(料金の統括)

パリは行き先ごとに発着駅が違う

北駅=ロンドン・アムステルダム・ブリュッセル方面(ユーロスター)、リヨン駅=ディジョン・スイス・南仏方面、モンパルナス駅=レンヌなど西部、東駅=ストラスブール・ドイツ方面が基本です。ただし同じ行き先でも列車によって駅が変わることがあり、ディジョン行きはOuigoの一部がベルシー駅やオステルリッツ駅の発着でした。チケットの駅名は買うときに確認しておくと安心です。

ユーロスターとTGVは何が違う?

どちらも高速列車ですが、走らせている会社が違います。

TGVはSNCF(フランス国鉄)の高速列車ブランド。

ユーロスターは国際列車を専門に走らせるEurostar Groupのブランドで、2023年10月にタリス(Thalys)と統合して1つの名前になりました(Eurostar公式)。

「ユーロスター=ロンドン行き」というイメージを持っていましたが、統合後はアムステルダム・ブリュッセル・ケルン方面もすべてユーロスターです。

ユーロスターTGV(Inoui・Lyria・Ouigo)
運営Eurostar GroupSNCF(Lyriaはスイス国鉄と共同)
走る範囲イギリス・フランス・ベルギー・オランダ・ドイツを結ぶ国際線フランス国内が中心。バルセロナ・ミラノ・ブリュッセル・フランクフルトなど国際直通もあり
変更・払い戻しStandard・Plusは出発1時間前まで無料で変更可。払い戻しは7日前までなら手数料€25Inouiは出発7日前まで変更無料、6日前からは€19。Ouigoは払い戻し不可
鉄道パスグローバルパスなら対象(座席予約が別途必要)Inoui・Lyriaは対象、Ouigoは対象外

もうひとつの違いが、駅での手順です。

ロンドン方面は出入国審査と手荷物検査があるので、集合時間の考え方が他の路線と変わります。

フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの間は審査がなく、公式の目安も出発の20分前です(Eurostar公式)。

アムステルダムからパリまで乗ったときの実費と当日の流れは、「アムステルダムからパリへ電車で行くには」の記事にまとめています。

フランス国内の列車は4種類

フランス国内の鉄道は、ほぼすべてSNCFの管轄です。

同じ会社の中で、用途ごとにブランドが分かれています。

ブランド用途価格感
TGV Inoui主要都市間の高速列車(標準)中〜高
OuigoTGVの格安版(設備と条件をしぼる)
Intercités高速線を使わない中距離(夜行もある)
TER地域内の普通・快速(予約不要)

高速列車のTGVは全席指定で、料金は飛行機と同じ変動制です。

TERは予約が要らないかわりに料金が固定で、座席も保証されません。

さちこ
さちこ

3泊4日の旅で、パリ⇔ディジョンはTGV LyriaとInoui、モンサンミッシェルからの復路はレンヌからOuigoでした。同じTGVでも、乗ってみると設備がけっこう違います。

種類ごとの設備(コンセント・トイレ・食事)や予約サイトの使い分け、安く買うタイミングは、「フランスの鉄道の乗り方・予約方法」の記事にまとめています。

パリと近郊は運営3社・チケットは2系統

パリと近郊(イル・ド・フランス)は、メトロ・バス・トラムをRATPが、RERとTransilienをおもにSNCFが運行しています。

トラムは路線によって運行会社が違い、鉄道の線路を走るトラムトレインはSNCF系の会社が担当しています。

会社はばらばらですが、料金はIDFMが統一していて、2026年時点ではイル・ド・フランス全域が単一運賃です。
ゾーン制の運賃は廃止されました。

単発チケットは、メトロ・RER用と、バス・トラム用の2系統。

料金と乗り継ぎのルール、空港駅の例外、Navigoの買い方は、「パリの交通機関はどう使い分ける?」の記事にまとめています。

地方の路線バスと長距離バス

パリを出ると、観光地行きの路線バスは地元の交通会社がそれぞれ運営しています。

Keolis Armor=レンヌ⇔モンサンミッシェル/サン・マロ、Nomad Car=ノルマンディー、Manéo=マンシュ県など。

これらは鉄道のチケットとも鉄道パスとも別枠で、個別に予約や支払いが必要でした。

都市間の長距離バスは、FlixBusやBlaBlaCar Busが鉄道の代わりになります。

鉄道より時間はかかりますが、区間によっては料金が半分以下で、費用を優先したいときの選択肢になります。

パリ以外の都市の市内交通も、各都市の交通局がそれぞれ運営しています。

ニースの空港バスとトラムの実例は、「南フランス・ニース&エズ村のアクセスガイド」の記事にまとめています。

鉄道パスを使うかどうか

ユーレイル/インターレイルは、対象国の鉄道を決まった日数だけ乗り放題にできるパスです。

ヨーロッパ全体のグローバルパスと、1カ国だけのフランスパスがあります。

どちらを買うかは国籍ではなく住んでいる場所で決まります

日本在住ならユーレイル、ヨーロッパ在住ならインターレイルです。

注意が必要なのは、鉄道でもRERやメトロは対象外で、TGVでもOuigoは対象外という点です。

TGVはパスを持っていても座席予約が別途必要です。

パスとバラ買いのどちらが得だったのかを実費で計算し直した結果は、「ユーレイルとインターレイル、グローバルパスとフランスパスの使い方と値段」の記事にまとめています。

まとめ|場面別の早見表

場面使うもの
国境を越えるユーロスター(旧タリス含む)/TGV Lyria(スイス)/ICE(ドイツ)
仏国内の都市間(速さ優先)TGV Inoui
仏国内の都市間(安さ優先)Ouigo
仏国内の地域内TER/Intercités
パリと近郊メトロ・RER・バス・トラム(IDFMの単一運賃)
地方の観光地行き地元のバス会社(鉄道パス対象外)
鉄道の予約SNCF Connect(公式)/Omio(日本語)

「どの会社の管轄か」と「どの距離を動くのか」を分けて見ると、旅程を組むときに迷う場面が減りました。

料金や条件は2026年7月時点の各公式サイトの情報です。最新の内容はご旅行前に公式サイトでご確認ください。

あわせて読みたい

アムステルダムからパリへ電車で行くには|ユーロスター直通の料金と予約
アムステルダムからパリへ電車で行くなら、ユーロスター直通で約3時間20分。2026年4月に夫婦で往復した実体験から、実際の料金と予約方法(英語の公式・日本語のOmio)、当日の乗り場やQRチケットの使い方までまとめました。
フランスの鉄道の乗り方・予約方法|TGVのチケットを安く買うコツ
フランスの高速列車は飛行機と同じ変動制。予約が必要な列車と不要な列車、いつ発売でいつが買いどきか、公式SNCF ConnectとOmioの使い分け、Inouiやouigoなど列車の種類ごとの予約の注意点を、実体験と公式情報でまとめました。
パリの交通機関はどう使い分ける?メトロ・RER・バス・トラムの違い
パリのメトロ・RER・バス・トラムの違いを、運営3社とチケット2系統で整理しました。市内はメトロ、ヴェルサイユや空港はRERなど場面別の使い分けと、2026年の料金・空港駅の例外もまとめています。
ユーレイルとインターレイル、グローバルパスとフランスパスの使い方と値段を徹底解説【フランス旅行】
ユーレイルとインターレイルは住んでいる場所で決まります。フランスパスではユーロスターに乗れず、Ouigoやパリの市内交通も対象外。私たちの実費1,178ユーロで、パスなら本当に安かったのかを計算し直しました。
パリからディジョンへ電車での行き方|料金・所要時間・予約のコツ
パリからディジョンへは電車(TGV直通約1時間35分)とバス(約4時間・€13〜)で行けます。2026年4月に夫婦で乗った実際の時刻と料金、TER・バスとの比較、SNCF ConnectとOmioでの予約のコツを体験ベースでまとめました。

出典