海外旅行で使うWiseデビットカード|使い方・入金・デメリット
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わが家はオランダに住んでいて、ユーロ圏の旅行はふだんの口座とカードで足ります。
一方、アイスランドやスイスなど、ユーロ圏の外に行くときはWiseのデビットカードを使っています。
両替のレートと手数料が、手持ちのクレジットカードと比べて大きく安いからです。
日本から海外旅行に出る場合も、使い方は同じです。
この記事では、Wiseとは何かというところから、カードの作り方、入金方法、旅先での使い方、注意点までまとめます。
Wiseとは
Wise(旧TransferWise)は、イギリス発の海外送金・多通貨サービスです。
アプリの中に日本円やユーロ、フランなど40以上の通貨の残高を持てて、通貨同士を両替したり、海外の口座へ送金したりできます。
海外送金の安さで知られるサービスですが、旅行者にとって便利なのは、この残高からそのまま支払える「デビットカード」です。
Wiseデビットカードとは
Wiseの残高から、海外の店やオンラインでそのまま支払えるMastercardです。
クレジットカードのようにあとから請求されるのではなく、残高からその場で引き落とされるデビット式です。
Apple PayやGoogle Payに登録すれば、店頭ではスマホのタッチ決済で払えます。

いちばんのメリットは、レートと手数料の安さ
海外で外貨を使うとき、払う金額は「どのレートで両替されるか」と「そこにいくら手数料が乗るか」で決まります。
ここが、一般的なクレジットカードとWiseで大きく違います。
一般的なクレジットカードの場合
クレジットカードで外貨決済すると、請求額はこう計算されます。
ブランドの基準レート(Visa・Mastercardが定める)+ カード発行会社の海外事務手数料
この海外事務手数料が、カード会社によっておよそ1.6〜2.2%上乗せされます。
| カード会社(一例) | 海外事務手数料 |
|---|---|
| 三井住友(Visa/Mastercard) | 2.20% |
| 楽天(Visa/Mastercard) | 1.63% |
| イオン(Visa/Mastercard) | 1.60% |
Wiseデビットカードの場合
Wiseは、両替にミッドマーケットレートを使います。
ミッドマーケットレートとは、銀行同士が取引に使う、手数料が乗っていない基準レートのこと。
Googleで為替レートを検索したときに出てくる数字に近い、正味のレートです。
そのうえでかかるのは、両替額の0.73%〜(通貨により変動)の両替手数料です。
手数料は、支払いや両替の前にアプリの画面に表示されます。
どれくらい差が出るのか(目安)
海外で10万円分の支払いをしたとして、手数料率だけで単純に比べると、こうなります。
| 10万円分の決済 | 上乗せされる手数料の目安 |
|---|---|
| クレジットカード(海外事務手数料2.2%) | 約2,200円 |
| Wiseデビットカード(両替手数料0.73%) | 約730円 |
旅行中の支払いを積み上げると、この差は無視できない金額になっていきます。
現地ATMで現金も引き出せる
Wiseカードのもう一つの強みが、現地のATMで現金を引き出せることです。
引き出しにも、さきほどのミッドマーケットレートが使われます。
日本円の現金を持っていって現地の両替所で替える必要がないので、レートの悪い両替所を探し回らずにすみます。
小額ずつ引き出せるので、とりあえず少しだけ下ろして、足りなくなったらまた下ろす、という使い方ができます。
多めに両替して余らせ、帰国後に持て余すことが起きにくいです。
無料の範囲には上限があります。
- 月合計25,000円までは無料(引き出し回数の制限なし)
- 超えた分は、1回100円の固定手数料+1.75%
- ATMを設置している金融機関側が、別途手数料を取ることもある
少額ずつという使い方は、月25,000円の無料枠の中でいちばん生きてきます。
大きめの現金が必要な旅では、超過分に手数料がかかることを頭に置いておくと安心です。
クレジットカードの海外キャッシングとの違い
日本のクレジットカードでも、多くは海外ATMで現金を引き出せます。
ただし、こちらは仕組みが違います。
- クレジットカードの海外キャッシングは借入で、返済までの日数に応じて利息がつく
- 海外キャッシング枠を無効にしている場合は、そもそも使えない
Wiseは自分の残高から下ろすだけなので、利息はかかりません。
Wiseデビットカードの作り方
作り方は大きく2ステップです。
- Wiseのアカウントを作り、本人確認書類をアップロードする
- 確認が通ったら、カード(物理・バーチャル)を発行する
カードには物理カードとバーチャルカードの2種類があります。
| 物理カード | バーチャルカード | |
|---|---|---|
| 受け取り | 日本は標準で7〜10営業日、特急便(有料)で最短4営業日ほど | 申し込んですぐ使える |
| 発行手数料 | 1,200円(個人・年会費なし) | 物理に加えて3枚まで発行できる |
| 向いている場面 | 実店舗やATM | オンライン決済・スマホのタッチ決済 |
バーチャルカードは申し込んですぐ使えるので、物理カードの到着を待たずに支払いを始められます。
本人確認に時間がかかることもあるので、旅行の直前ではなく、少し余裕をもって作っておくと慌てずにすみます。
Wiseの入金方法
カードを使うには、まずWiseの残高にお金を入れます。日本からの主な入金方法は次の通りです。
- 銀行振込(0〜2営業日ほど)
- デビットカード
- PayPay
入金にクレジットカードは使えません。
私は自分の銀行口座からWiseの残高に移しています。
名義は登録名と完全に一致させる
銀行振込で入金するときは、振込元の口座名義がWiseに登録した氏名と一致している必要があります。
公式ヘルプによると、名義が一致しない振込は入金処理されず、2営業日以内に振込元の口座へ自動で返金されます。家族名義の口座からの入金もできません。
私も名字と名前の順番が違っていて、入金がうまく反映されないことがありました。
「ヤマダ タロウ」と「タロウ ヤマダ」のような姓名の順番の違いでも引っかかることがあるので、振込前に確認することをおすすめします。
海外送金もできる
ここまで旅行での支払いを中心に書いてきましたが、Wiseの本業は海外送金です。
カードと同じミッドマーケットレートで、海外の銀行口座宛てに送金できます。
日本のアカウントの場合、銀行振込などで直接支払う送金は1回あたり最大1億5,000万円まで。
Wiseの残高から送る場合は、残高上限(100万円)の範囲内です。
高額の送金では、資金源の確認書類(給与明細や確定申告書など)を求められることがあります。
ラウンジパスやスタンプの機能もある
アプリには、支払い以外の機能もあります。
空港ラウンジのパス
アプリのカードタブから「トラベルハブ」に進むと、空港ラウンジのパスを買えます。
提携先はドラゴンパス(Dragonpass)で、世界1,400か所以上のラウンジが対象です。

料金は1名1回あたり4,999円。東京でもパリでも、どこの空港でも同じ金額です(アプリ表示による)。
買ったパスは購入日から12か月間有効で、入場回数は1つのパスに最大50回まで追加できます。
使うときは、購入後に届くメールかアプリ内のQRコードと、搭乗券を受付で見せるだけです。
買う前に知っておきたい条件もあります。
- 同伴者のぶんも回数を足せるが、入場は必ず口座名義人と一緒に。同伴者だけでの利用はできない
- 支払いはWiseの残高から。外部の銀行口座やカードでは買えない
- 返金は購入から14日以内かつ未使用の場合のみ。使用済み・期限切れは返金されない
- 購入できるのは対象の国・地域の利用者のみ(日本、イギリス、スイス、EEA諸国(ドイツを除く)、アメリカ、カナダ、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル)
クレジットカードの付帯ラウンジと違って年会費はかからないかわりに、使うたびに料金がかかる形です。
年に何度も乗るなら付帯サービスのあるカード、旅行が年に1〜2回ならこちらの都度払い、という選び方になりそうです。
国別スタンプ
訪れた国でWiseカードで支払いや現金引き出しをすると、その国限定のスタンプがアプリの「パスポート」に貯まります。

同じ国のスタンプは、最後の支払いから30日以上経つか、一度出国して再入国すると、もう1つもらえる仕組みです。
私のアプリには、スイスやフランス、イギリスのスタンプなどが並んでいました。
Wiseデビットカードのデメリット・注意点
- 登録時に本人確認書類のアップロードが必要
- 入金にクレジットカードは使えない
- ATM引き出しの無料枠は月25,000円まで(超過分は手数料)
- 操作はアプリで完結するので、ネットの金融手続きに不安がある人はとっつきにくい
保有できる金額にも上限があります。日本にお住まいの場合、全通貨あわせて100万円までです。
Wiseは銀行ではなく、資金移動のサービスです。銀行預金とは、預けたお金の保護の仕組みが異なります。送金・支払いのための道具で、投資や資産運用の商品ではありません。
こんな人に向きます/向きません
| 向いていそうな人 | あまり向かない人 |
|---|---|
| 海外旅行で外貨を使う機会が多い | 現金でのやりとりが中心 |
| 両替のレートと手数料を抑えたい | 対面の窓口で相談したい |
| 現地ATMで少額ずつ現金を下ろしたい | ネットの金融手続きが不安 |
まとめ
Wiseのデビットカードは、有利なレートで両替して、そのまま支払いにもATMでの現金引き出しにも使える道具です。
個人的には、海外で外貨を使うカードとして、めちゃめちゃ使いやすいと感じています。
注意点は、ATMの無料枠(月25,000円)、入金時の名義一致、保有上限、そして銀行預金とは仕組みが違うこと。
海外旅行で外貨を払う機会がある方は、選択肢のひとつに加えてみてください。
※記事内の手数料・料金・仕様は、2026年7月時点のWise公式サイト・公式ヘルプ・アプリ内の表示によります(ATM無料枠は2026年5月1日改定の内容)。変わることがあるため、利用時は公式サイトの最新情報をご確認ください。
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