ユーレイルとインターレイル、グローバルパスとフランスパスの使い方と値段を徹底解説【フランス旅行】
フランス旅行のとき、鉄道パスを使えばもっと安く行けたんじゃないか。
実際に払ったのは、3泊4日で1人あたり€589(2人で€1,178)。ユーロスターとTGVを合わせた金額です。
この記事では、ユーレイルとインターレイル、グローバルパスとフランスパスの違い、パスで乗れない列車、座席予約のしくみ、そして私たちの実費での検算をまとめます。
パス料金は公式の価格表(2026年1月・6月時点)、座席予約料はユーレイル/インターレイル公式(2026年7月時点)の記載によります。パスは時期によって割引キャンペーンがあり、実売価格はこれより安いことがあります。最新の条件はご旅行前に公式サイトでご確認ください。
ユーレイル・インターレイルとは|対象国の鉄道が乗り放題になるパス
ユーレイル(Eurail)とインターレイル(Interrail)は、ヨーロッパの鉄道を決まった日数だけ乗り放題にできる周遊パスです。
1回ごとに切符を買うのではなく、「4日間乗り放題」のように使える日数を先に買っておき、その日は対象の列車に何本でも乗れるしくみです。
対象はヨーロッパの33か国。
国境をまたいで長距離を動く旅ほど、1枚のパスでまとめられて便利になります。
ユーレイルとインターレイルは、中身はほぼ同じものです。
呼び名が2つあるだけで、どちらを使うかは選べません。
どちらを使うかは、住んでいる場所で決まる
| パス名 | 対象(住んでいる場所) |
|---|---|
| ユーレイル(Eurail) | ヨーロッパの外に住んでいる人(日本在住の旅行者はこちら) |
| インターレイル(Interrail) | ヨーロッパに住んでいる人(駐在中などはこちら) |
決め手はパスポートの国籍ではなく、今どこに住んでいるかです。
ユーレイル・インターレイルの違い
料金体系はほぼ同じですが、1点だけ違いがあります。
インターレイルのグローバルパスは、居住国の中では往路1回・復路1回しか使えません。
往路は居住国内のどこからでも国境・空港・港まで、復路はその逆で、この2回だけです。
ユーレイルにこの制限はありません。
グローバルパスとフランスパス|フランス国内で乗れる列車の違い

パスには2種類あります。
- グローバルパス:ヨーロッパ33か国で使える。国境をまたぐ移動もカバー
- ワンカントリーパス:1か国だけを対象にしたパス。フランスなら「フランスパス」
ワンカントリーパスはその国の中でしか使えず、その国へ向かう移動とその国から出る移動は含まれません。
例えば、フランスパスでは、アムステルダムからパリへのユーロスターには乗れません。
フランス国内で、それぞれのパスで乗れる列車
フランス国内に限ると、2つのパスで乗れる列車はこう分かれます(公式の対象列車一覧・2026年6月1日更新による)。
| 列車 | どんな列車 | フランスパス | グローバルパス |
|---|---|---|---|
| TER | 地域内の各停・快速 | 乗れる | 乗れる |
| Intercités | 中距離の都市間 | 乗れる | 乗れる |
| TGV Inoui | 高速列車(旗艦) | 乗れる | 乗れる |
| Intercités de Nuit | 夜行列車 | 乗れる | 乗れる |
| TGV Lyria | 国際高速(パリ⇔スイス) | 対象外(※) | 乗れる |
| Eurostar | 国際高速(パリ⇔オランダ等) | 対象外 | 乗れる |
| Ouigo | TGVの格安版 | 対象外 | 対象外 |
| RER・Transilien・メトロ | パリの都市交通 | 対象外 | 対象外 |
フランスパスで乗れるのは、基本的にフランス国内を走る列車です。
TGV LyriaやEurostarは国際列車の扱いなので、フランス国内の区間でも対象外になります(Lyriaはミュルーズ〜バーゼル間のみ例外)。
Ouigoは「TGV」を名乗る格安ブランドですが、いずれもパスでは乗れません。
(TGVとは、フランスの交通機関を整理した記事にまとめています)
RER・Transilien・メトロといったパリの市内交通も、鉄道でありながら丸ごと対象外です。
パリ市内の市内交通の使い分けはパリの交通機関の使い分けにまとめています。
なお、Flixbusなどの長距離バスや、モンサンミッシェルへ向かうKeolis Armorのバスも対象外です。
鉄道パスなので、バスはそもそも対象外です。
各パスの料金(1人・大人)
2つのパスの料金を、大人1人ぶんでまとめます(2026年7月時点・公式サイトの表示)。
座席予約料は別で、下の表には含まれません。
グローバルパス(ヨーロッパ33か国)
| 日数 | 2等 | 1等 |
|---|---|---|
| 1か月のうち4日 | €283 | €368 |
| 1か月のうち5日 | €318 | €413 |
| 1か月のうち7日 | €381 | €495 |
| 2か月のうち10日 | €447 | €581 |
| 2か月のうち15日 | €553 | €719 |
フランスパス(フランス国内のみ)
| 日数 | 2等 | 1等 |
|---|---|---|
| 1か月のうち3日 | €165 | €214 |
| 1か月のうち4日 | €196 | €254 |
| 1か月のうち5日 | €223 | €289 |
| 1か月のうち6日 | €247 | €321 |
| 1か月のうち8日 | €292 | €379 |
この料金は、ユーレイルもインターレイルも同じです。
ユース(12〜27歳)は上の2割ほど安く、シニア(60歳以上)にも割引があります。
私たちの旅程で計算し直してみた

2026年4月、アムステルダムからパリ、ディジョン、モンサンミッシェルを回りました。
実際に払った鉄道代(1人あたり)がこの表です。
| 日 | 区間 | 列車 | 実払い(1人あたり) |
|---|---|---|---|
| 4/3 | アムステルダム→パリ | ユーロスター | €115 |
| 4/3 | パリ→ディジョン | TGV Inoui | €64 |
| 4/4 | ディジョン→パリ | TGV Lyria | €80 |
| 4/5 | パリ→レンヌ | TGV Inoui | €91 |
| 4/6 | レンヌ→パリ | Ouigo | €84 |
| 4/6 | パリ→アムステルダム | ユーロスター | €155 |
| 合計 | €589 |
移動は4日。国境をまたぐユーロスター2本と、フランス国内の4本に分かれます。
いずれの便も、出発の約2か月前に予約しました。
グローバルパスなら、1人あたり€150〜185安い
まず、この旅をまるごとカバーできるグローバルパスで比べます。
| 項目 | 1人あたり |
|---|---|
| グローバルパス4日(大人・2等) | €283 |
| 座席予約(ユーロスター2区間+TGV4本) | およそ€120〜155 |
| パスを使った場合の合計 | およそ€405〜440 |
| 実際に払った額 | €589 |
| 差額 | 1人あたり およそ€150〜185安い |
Ouigo、Lyriaはパスの対象外なので、その区間はInouiに置き換える前提です(同額とする)。
ただし、この差が出るのは、パス用の座席が取れた場合だけでした。私たちのときは、肝心のユーロスターのパス枠が売り切れていて、結局バラ買いになりました。
フランスパスでは足りなかった
フランスパスは料金こそ安いのですが、ユーロスター(往復€270)には使えません。
フランス国内の4本は、グローバルパス同様、対象外のOuigoやLyriaを避けてInouiを選んだとしても、パス(€236〜276)が個別買い(€319)より€40〜80安い計算でした。
それでも、旅でいちばん大きな出費のアムステルダム往復をカバーできないので、この旅では力不足でした。
いつ売り出して、いつ売り切れる?
バラ買いのチケットも、パス用の座席予約も、早い者勝ちです。
いつ売り出されるかを整理します。
| 種類 | 発売開始(出発の何か月前) |
|---|---|
| ユーロスター(アムス⇔パリ) | 10〜11か月前 |
| TGV Inoui・Ouigo | 6か月前(2026年3月に3か月から拡大) |
| TER | 3〜5か月前(地域による。ディジョン・レンヌは3か月前) |
| パス用の座席予約 | フランスは2〜3か月前(公式ページで記載が割れる) |
売り切れのはっきりした日付はありませんが、公式はユーロスターのパス用座席は真っ先に売り切れると明記しています。
パス保有者向けの座席は数が限られているためです。
バラ買いの安い席も、出発が近づくほど埋まって値上がりします。
パスとバラ買い、結局どっちがお得?
どちらが得かは、一概には言えません。
バラ買いの料金は、飛行機と同じ変動制だからです。早く買うほど安く、直前になるほど高くなります。
いっぽう、パスの料金は決まっています。パスは「安く買う手段」というより、料金の上限を決めて身軽さを買う手段だと考えると、しっくりきます。
ですから、鉄道に乗る回数が少ない旅ほど、バラ買いのほうが得になりやすいです。
安くあげるいちばんのコツは、できるだけ早く日程を決めて、バラ買いとパスの値段を見比べること。
比較には、公式サイトやOmioで検索して、値段を並べてみるのがおすすめです。
フランスは、パスが不利な国
とくにフランスは、パスの分が悪い場所でした。理由は3つあります。
- フランス国内のTGVは早割が安く、パリからディジョンは€30前後から出ている
- パスを持っていても、TGVやユーロスターの座席予約料は別にかかる(1区間€10〜32)。パスだけでは乗れない
- パス保有者向けの座席は数が限られ、先に売り切れる
予定が決まっていて早めに動けるなら、フランス国内は早めのバラ買いが有力でした。
まとめ
ユーレイルとインターレイルは、住んでいる場所でどちらかに決まります。
日本から旅行で行くならユーレイル、料金はどちらも同じです。
そして、パスを持っていてもTGVやユーロスターの座席予約料は別にかかります。
フランスの高速列車は早割が安いぶん、予定が決まっているならバラ買いのほうが安く済むことも多い、というのが調べてわかったことでした。
パスが活きるのは、予定がまだ固まっていないときや、正規運賃が高くつくとき。
まずは日程を早めに決めて、バラ買いとパスの値段を見比べるところから始めるのがよさそうです。
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フランスの鉄道・移動の関連記事です。
出典
- Eurail / Interrail – Conditions of Use(2026年5月1日版・PDF)
- Eurail – パスの対象になる鉄道会社と列車の一覧(2026年6月1日更新)
- Eurail – フランスの列車の座席予約
- Interrail – 座席予約の取り方と手数料
- Interrail – ユーロスターのパス保有者向け運賃
- Eurail – ワンカントリーパスはどこで使える?
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