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シルトホルンは、ロープウェイで山を登っていく道中に、途中のビルク駅で断崖の遊歩道「スリルウォーク」を歩き、終点の山頂で360度の大展望を楽しむ、という二段構えの場所です。

とくに印象に残ったのは、ビルクで歩いたスリルウォークの怖さでした。山頂からの展望もすばらしくて、どちらも忘れられない一日になりました。

歩いたのは2026年6月16日。夕方の4時ごろにミューレンを出発して、最終便で下りてきた一日です。雲はありましたが晴れていて、山頂からはアイガー・メンヒ・ユングフラウの三峰まで見えました。

シルトホルン山頂から見たアイガー・メンヒ・ユングフラウの三峰

スリルウォークは「ビルク」、展望台は「シルトホルン山頂」

はじめに、場所を整理しておきます。

スリルウォークがあるのは山頂ではなく、その手前のビルク駅(2,677m)です。山頂シルトホルン(2,970m)とは別の駅にあります。

ロープウェイの駅は、下から順にこう並んでいます。

標高おもな見どころ
ミューレン1,638m山上の村・出発点
ビルク2,677mスリルウォーク・スカイラインウォーク
シルトホルン2,970m360度展望台・Bond World・回転レストラン

山頂を目指しながら、途中のビルクでスリルウォークに立ち寄る。これが基本の流れです。

駅にあった路線図を見ると、谷のシュテッヘルベルクやミューレンから、ビルクを経て山頂まで一直線につながっているのがわかります。

シルトホルン線の路線図ボード。シュテッヘルベルク・ミューレン・ビルク・シルトホルンの位置関係

ミューレンからシルトホルンへの行き方(2026年6月時点)

私たちはこの日ミューレンに泊まる予定だったので、ミューレン駅から出発しました。

午前中はメンリッヒェンからクライネ・シャイデックのパノラマトレイルを歩き、そのあとラウターブルンネンを経由してミューレンへ入っています。

ラウターブルンネンからミューレンへ直接上がる登山鉄道(BLM=ラウターブルンネン・ミューレン線)は、シルトホルン線とは別の路線ですが、この時期はちょうど改修工事で運休していました(公式によると2026年4月13日〜7月10日)。

そのため、ラウターブルンネンからバスでシュテッヘルベルクへ移動し、そこからロープウェイでミューレンへ上がりました。運休の間は、このシュテッヘルベルク経由がミューレンへの代替ルートになっていました。

このシュテッヘルベルクとミューレンを結ぶロープウェイは、2024年12月にできた新しい路線で、公式によると勾配159.4%の世界一急なケーブルカーだそうです。

宿にチェックインしたあと、あらためてミューレン駅へ向かいました。

ミューレンから山頂までは、ビルクで1回乗り換えて20分ほど。ロープウェイは20分間隔で動いています。

ロープウェイから見下ろすミューレンの村と対岸の山

この日はビルクから山頂へのゴンドラが機械トラブルで10分ほど遅れました。

断崖にせり出すように立つビルクの駅舎
ビルクの駅

アクセスは流動的です(2026年6月時点):この地域はいくつかの登山交通が更新工事中です。ラウターブルンネン・ミューレン線(BLM)は2026年4月13日〜7月10日が改修運休で、この間はシュテッヘルベルク経由が代替ルートでした。シルトホルン線側でも、この日は山頂への遅延が出ていました。時期でルートやダイヤが変わるので、出発前に jungfrau.chschilthorn.ch のライブ運行状況を確認してください。

さちこ
さちこ

この日はもともと行く予定を決めていませんでした。夕方まで晴れていたので、これなら山頂も見えそうと思って、その場で組み込んだ観光でした。

チケットと料金(ハーフフェアで半額)

チケットはミューレン駅の券売機で購入しました。予約は不要です。券売機のほか、SBBアプリや窓口でも買えます。

ハーフフェアカードがあれば、券売機で半額で買うのが一番お得です。カードが無い方や、日本から予約して当日スムーズに向かいたい方は、GetYourGuideでも事前にチケットを購入できます。

シルトホルン展望台のチケットを見る(GetYourGuide)

ミューレンからシルトホルンまでの往復料金は、次のとおり(2026年7月時点・有効期限2026年12月12日)。

ミューレン⇄シルトホルン 往復料金
大人(通常)CHF 91.40
ハーフフェアカードCHF 45.70

私たちはハーフフェアカードを持っていたので、2人で往復CHF91.40(1人45.70×2)でした。

ちなみに、谷のシュテッヘルベルクから山頂までの往復は、通常CHF115.00/ハーフフェアCHF57.50です。

ミューレン駅のチケットカウンター

チケットの買い間違いに注意:ミューレン駅からは複数の路線が出ています。券売機では行き先(シルトホルン方面)を確認してから購入してください。パスの割引率はどの山が何割引かの早見表、パスの選び方はハーフフェアとトラベルパスの比較にまとめています。

ビルク駅のスリルウォークを歩いてきた

スリルウォークはビルク駅にある断崖の遊歩道で、入場は無料。岩壁を下りていくように作られています。

足元は格子状の鉄で、透けて谷が見えます。ガラス張りの床、網の上を渡る一本橋、網の中を通る区間もありました。

ビルクのスリルウォーク。崖の壁面に張り付くガラス床の通路を上から見たところ
スリルウォークの足元が透ける格子とガラスの床

私たちは山頂のシルトホルンを先に見て、その帰りにビルクへ立ち寄りました。最終便に近い時間で、まわりに人が誰もいませんでした。

途中でスタッフの方が横を通っていって、それでかなり安心しました(笑)。

両手でカメラを回していたので、網の中を通る区間とロープの一本橋はやめておきました。

そして、崖沿いを歩く区間のほかに、階段で下っていく場所があります。私はここもかなり怖かったです。

シルトホルン/スリルウォーク

所要は往復で15分ほどでした(ゆっくりペース)。同じビルクには、谷に張り出した展望デッキ「スカイラインウォーク」もあります。

スリルウォークがどんな場所かは、公式サイトのスリルウォーク紹介ページでも見られます。

高い所が苦手な方へ:スリルウォークは床が透けていて、崖にせり出す区間と下りの階段があります。無理のない範囲で、手すりを持って進むのが安心です。人が少ない時間はすれ違う相手もおらず心細いので、誰かがいるほうが歩きやすく感じました。

クリフウォーク(フィルスト)とくらべると

歩いた二人の実感では、スリルウォークのほうが怖いです。

夫はフィルストのクリフウォークはなんとか歩けましたが、スリルウォークは無理でした。高い所が苦手な方には、山頂の展望台だけでも見ごたえがあります。

高い所やスリルのある道が好きな方は、ビルクで途中下車して歩いてみる価値があると思います。

シルトホルン山頂の展望台とBond World(2,970m)

山頂に着くと、アイガー・メンヒ・ユングフラウの三峰まで見わたせて、感動しました。

展望台は2か所あります。いちばん上まで登って眺めたあと、もう一方の展望台へ移りました。

手すりのガラスには山の名前が入っていて、どれがアイガー・メンヒ・ユングフラウか照らし合わせながら眺められました。

三峰の名前が入った展望パネルごしのアイガー・メンヒ・ユングフラウ
シルトホルン山頂から広がるベルナーオーバーラントの峰々

展望台の先には、柵の外へ続く細い道があります。

登山者ルートの入口。ACHTUNG(注意)の看板と階段

入口には「ここから先は山岳地帯(危険が伴う区域)」という看板が立っています。これは立ち入り禁止ではなく、スイスでよく見る「ここから先は自己責任」を知らせる表示で、整備された展望台ではなく登山道(アルペン地帯)が始まる合図です。

登山ルート側から見下ろす谷

私たちはそこを少しだけ進みました。両脇が切れ落ちた細い道で、通るのはこわいのですが、屋根付きのベンチから見える景色は別格でした。細い崖沿いを登ってくる登山者の姿もありました。

シルトホルン/スリルウォーク

この先は山頂から続く登山ルートの一部で、パラグライダーの離陸地点にもなっているそうです。安全に囲われた場所ではないので、進むかどうかは、無理のない範囲で。

山頂の建物には、映画『女王陛下の007』の展示「Bond World」もあります(入場無料)。公式によると、ヘリコプターの操縦シミュレーターやボブスレー撮影体験などがあるそうです。

回転レストラン(45分で1周/作中では悪役の隠れ家という設定)は、私たちが行った時間には営業を終えていて入れませんでした。屋外の展望テラスも、この時間は人がいなくてがらんとしていました。

閉店後の展望テラス。誰もいないテーブルと山の眺め
さちこ
さちこ

正直、私は007に詳しくないまま行きました。展示は007ファンだと楽しめそうで、私たちは展望のほうを長めに楽しみました。

標高2,970mの服装と持ち物

シルトホルン山頂の2970m Schilthorn Piz Gloriaサイン

この日の私の服装は、Tシャツに薄手のパーカー、その上に防風のアウターでした。これでちょうどよかったです。

念のためウルトラライトダウンも持っていましたが、出番はありませんでした。ただ、風がなかったのが大きいと思います。風があれば、もう一枚欲しくなるはずです。

持ち物のこと:ふもとと山頂で気温差が大きいので、脱ぎ着で調整できるレイヤーがあると安心です。帽子はほぼ必須。日差しが強いので、サングラスと日焼け止めもあるとよいと思います。

滞在時間の目安とまわり方

  • 往復のロープウェイ:40〜50分
  • 展望台をゆっくり:1.5〜2時間
  • 食事もするなら、山頂で2.5〜3時間

私たちは食事なしで、展望台に長めに滞在したタイプでした。

ミューレンやラウターブルンネンの観光とあわせやすいのも、シルトホルンの特徴です。

なおミューレンは車が入れないため、ふもとの駐車場に停めて上がってくる方が多い様子でした。

行くならこの時間帯・季節と、天気のこと

私たちが回った範囲では、午前のほうが晴れている日が多い印象でした。

ただ、この日は夕方でもよく晴れて、そのぶん空いていました。天気が読めた日なら、午後から夕方も選択肢になります。

6月は雪も残っていて、寒すぎない時期でした。足元の礫地には、小さな高山植物も咲いていました。

雪の残る礫地に咲く白い高山植物

山の天気は変わりやすく、視界がないと展望台からの眺めは楽しめません。行く日は、山頂の天気とライブカメラを確認してみてください(天気の確認方法は、別の記事にまとめる予定です)。

まとめ

シルトホルンは、山頂の大展望だけでも行く価値のある山でした。

そこにビルクのスリルウォークを足すかどうかは、高い所がどれだけ得意かで決めていいと思います。

私たちにとっては、山頂からの大展望と、クリフウォークより怖いスリルウォーク、その両方が忘れられない一日になりました。グリンデルワルトやミューレンあたりを回るなら、シルトホルンとスリルウォークも候補に入れてみてください。

同じ日の午前に歩いたメンリッヒェンからクライネ・シャイデックのパノラマトレイルも、山の上をのんびり歩きたい方におすすめです。

ABOUT ME
さちこ
こんにちは、さちこです。 北海道出身のアラサー主婦。2025年12月より、夫の海外赴任に帯同してオランダで暮らしています。 このブログ「運河のある暮らし」では、オランダを拠点に夫と巡ったヨーロッパ各国の旅行記を中心に、在住者ならではのオランダ観光・暮らしの情報も、実体験をもとにまとめています。 旅の計画や現地での移動・手続きなど、これから旅する方・暮らす方の参考になれば嬉しいです。 どうぞ、よろしくお願いします!

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