ラヴォー2日目は、リヴァからサン・サフォランまで、ぶどう畑の上の道を歩きました。

寄り道込みで約2時間半。世界遺産の段々畑と、ずっと視界にあるレマン湖。景色は文句なしでした。

ただ、思い描いていた「のんびりワイン散歩」とは違いました。坂が、きつい。ハイキングのつもりで行くと、それよりだいぶハードでした。それでも、歩いてよかった道です。

ぶどう畑越しのレマン湖。対岸にフランス側の山並み

コースの選び方:正解はないから、飲んだワインの畑へ

歩く前にいちばん困ったのが、「どこを歩けばいいのか分からない」ことでした。調べても決定版のコースが出てこない。

歩いてみて分かったのは、どこを歩いてもきれいなので、正解を探さなくていいということです。ぶどう畑の中に舗装された農道が網の目に走っていて、どれを選んでも畑と湖は付いてきます。

選び方をひとつ挙げるなら、すでに飲んだワインの畑を歩くことです。

私たちは前日の宿のディナーとヴィノラマの試飲で、デザレーやサン・サフォランのワインを飲んでいました。あれはここで育ったんだなあ、と思いながら歩くのは、それだけで楽しい時間でした。

目安がほしい人には、公式の遊歩道があります。「ラ・ルート・デ・グランクリュ(La Route des Grands Crus de Lavaux)」という全長3kmの案内板付きトレイルで、道中8か所のポストにQRコード付きの解説が立っています(リヴァ駅からトレイル起点まで徒歩20分ほど・公式サイトより)。

私たちはこれを厳密になぞらず、ヴィノラマの横の階段から畑に登って、上のほうの道をサン・サフォラン方面へ歩きました。

スタートはヴィノラマの横。石段で一気にぶどう畑へ

前日に泊まったリヴァの宿に荷物を預けて、まずヴィノラマでワインの飲み比べ。そのあと、建物のすぐ横から始まる石段を登って、ぶどう畑に入りました。

ヴィノラマの横からぶどう畑へ登る金属の階段

この登りが、なかなかの急さです。序盤から汗が出ます。

登りきると、視界が一気に開けます。左手の下にレマン湖、まわりは一面のぶどう畑。6月のぶどうはまだ小さくて、緑色の赤ちゃんぶどうが房になっていました。

6月のぶどう畑。緑色の小さな実が房になっている

道は全部舗装。それでも坂は急で、日陰はない

道はほぼ全部、コンクリートやアスファルトで舗装されています。土の山道ではありません。

それでも楽ではないです。理由は2つ。

  • 坂がきつい。登って、下って、また登る。Googleマップで選んだ近道が、信じられない角度の激坂だったこともありました
  • 日陰がほとんどない。ぶどう畑は日当たりが命なので、道もずっと日なたです
石垣にはさまれた舗装の坂道。眼下に村の屋根とレマン湖

この日は30℃の快晴。帽子と水は必須でした。私はワンピースにスニーカーで歩きましたが、靴だけは絶対にスニーカーをおすすめします。

さちこ
さちこ

すれ違うのは、パラパラと歩いている観光客くらい。この景色をほぼ貸切で歩ける贅沢感がありました。

集落の石垣に、生産者の看板が並ぶ

畑の中の集落を通ると、石造りの家々に生産者(ヴィニュロン)の看板がいくつも掛かっています。壁に「DEZALEY APPELLATION GRAND CRU」のタイルを掲げた醸造所もありました。デザレーやサン・サフォランという畑の名前が、そのまま家の顔になっています。

醸造所の入口。デザレー・グランクリュのタイル
リヴァの石垣に並ぶ生産者の案内板。ヴィノラマやシャトー・ド・グレロールへの矢印も

ただし、この看板のカーヴたちにふらっと入れるかというと、話は別です。多くは夕方や週末だけの営業で、昼間は静まり返っています。ワインを飲みたい人は、時間をヴィノラマ(昼間営業)かカーヴの営業時間帯に合わせるのが現実的だと思います。

ドメーヌ・デュ・ブリニョン:営業時間外のテラスで1杯

この日いちばんの出来事は、サン・サフォランの手前で起きました。

畑の中に、ドメーヌ・デュ・ブリニョン(Domaine du Burignon)というワイナリーがあります。ローザンヌ市が1802年から持つドメーヌで(市の公式サイトより)、宿泊(B&B)と、ワインを出すテラスをやっている場所です。

営業時間は限られていて、現地の看板によると5〜9月の木・金・土、17時から21時。私たちが通りかかったのは金曜の昼すぎで、時間外でした。

ところが、ちょうど居合わせたスタッフのお姉さんが声をかけてくれて。「ワインを求めて歩いている」と話したら、誰もいないテラスに通してくれました。

そして、ここで造っているシャスラを、グラスで飲ませてもらいました。目の前はレマン湖と、さっきまで歩いてきた畑。この旅で忘れられない時間のひとつです。

石のアーチの先に、とんがり屋根の塔のある石造りの建物
テラスで飲ませてもらったサン・サフォランのグランクリュのボトル
ドメーヌ・デュ・ブリニョンのテラスで。VINS DE LAUSANNEのグラス越しにレマン湖

もちろん、いつも入れてもらえるわけではないと思います。狙って行くなら営業時間内に。歩く途中の休憩場所として、位置も雰囲気も良いところでした(詳細は公式サイトで)。

ゴールはサン・サフォラン。教会と石畳の村

15時頃、サン・サフォランの村に着きました。

上の道から見下ろしたサン・サフォランの村。教会の塔とレマン湖

石畳の細い路地に、石造りの家。人はほとんど歩いていません。こじんまりとした、可愛い雰囲気の村でした。

サン・サフォランの石畳の路地。鉄細工の看板と花の飾られた家々

帰りはサン・サフォラン駅からリヴァ駅まで電車でひと駅。ただしこの区間、電車は1時間に1〜2本しかありませんでした。先に時刻を確かめてから、村をゆっくり見て回るのがおすすめです。

行程・所要時間・持ち物のまとめ

私たちの行程(2026年6月19日・快晴30℃)

  • 10:30ごろ 宿をチェックアウトして荷物を預ける
  • 午前 ヴィノラマで飲み比べ(約2時間)
  • 12:30 ヴィノラマ横の石段からハイク開始
  • 上の道をサン・サフォラン方面へ。途中ブリニョンのテラスで休憩
  • 15時前 サン・サフォラン着。村と教会を見て、電車でリヴァへ戻る
  • 寄り道込みで約2時間半。まっすぐ歩くだけなら1〜2時間の距離だと思います

持ち物は帽子・水・スニーカー。ワインを飲むなら、飲みすぎると坂がつらいので少なめに。

正解のコースはありません。どこを歩いても、ぶどう畑と湖が付いてきます。物足りなければ公式トレイル(La Route des Grands Crus)を目安にしつつ、気になった坂を登ったり下りたりする。それくらいの気楽さで歩くのが、この場所には合っていると思います。

ABOUT ME
さちこ
こんにちは、さちこです。 北海道出身のアラサー主婦。2025年12月より、夫の海外赴任に帯同してオランダで暮らしています。 このブログ「運河のある暮らし」では、オランダを拠点に夫と巡ったヨーロッパ各国の旅行記を中心に、在住者ならではのオランダ観光・暮らしの情報も、実体験をもとにまとめています。 旅の計画や現地での移動・手続きなど、これから旅する方・暮らす方の参考になれば嬉しいです。 どうぞ、よろしくお願いします!

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