ツェルマットに一泊した二日間で、マッターホルンの夕焼けと朝焼けを両方見ることができました。

見たのは2026年6月17日の夕方と、翌18日の朝です。どちらも晴れて、笠雲もなく、頂上までくっきり見えました。

同じ晴れでも、朝と夕では山の染まり方がずいぶん違います。両方を続けて見たので、その違いと、それぞれの見え方を残しておきます。

見た場所は「日本人橋」(キルヒ橋)

朝も夕も、同じ場所から見ました。ツェルマットの街なかを流れる川にかかる、通称「日本人橋」です。

正式にはキルヒ橋(Kirchbrücke)という名前で、近くの教会にちなんでいます。日本の旅行者がマッターホルンの撮影に集まったことから、この通称で呼ばれるようになったそうです。

私たちが泊まった宿からは、部屋からマッターホルンは見えませんでした。そのぶん、山がよく見える場所まで歩く必要があります。

日本人橋なら見やすいと事前に調べてわかっていたので、そこへ向かいました。宿から歩いて5分ほどで、橋に着くまでの道でも、建物の切れ間からちらほら山が見えます。

橋の近くにはベンチがあって、座って眺めることもできました。

日本人橋(キルヒ橋)に集まった人だかりと、奥に赤く染まりはじめたマッターホルンの頂

ひとつ大きく違ったのは、人の多さです。朝焼けのほうは、橋が人でいっぱいでした。三脚を立てた人もたくさんいました。

夕焼けのときは、撮っている人はぼちぼちいましたが、朝ほどの混みようではありませんでした。

さちこ
さちこ

人の多さそのものが、朝焼けの人気を物語っている気がしました。

見えた時間は、朝5時半すぎ・夜9時半前

6月のツェルマットは日がとても長く、朝は早く明るくなり、夜は遅くまで明るさが残ります。

この日は夏至の少し前で、一年でもっとも日が長い時期でした。

ここに書いた時刻はその前提のものなので、訪れる時期がずれると、朝焼け・夕焼けの時間もそのぶん前後します。

私たちが実際に見た時間と、天文データ上の日の出・日の入りを並べると、こうなります。

私たちが見た時間日の出/日の入り(天文データ)
夕焼け(6/17)21時20分ごろ日の入り 21:24
朝焼け(6/18)5時30分すぎ日の出 5:35

夕焼けは日の入りの直前、朝焼けは日の出とほぼ同じタイミングでした。ツェルマットは谷あいにあるので、太陽そのものが山の端から顔を出すのはもっと後になりますが、高い頂上は日の出の時刻あたりで先に赤く染まります。

朝は5時20分ごろに橋へ着いて、10分ほど待ちました。染まりはじめたのが5時30分すぎです。

そこから15分ほど眺めて、宿へ戻りました。この日は朝7時からゴルナーグラートへ行く予定で、その支度もあったからです。

時間を合わせるコツ:朝焼け・夕焼けは、その日その場所の日の出・日の入りの時刻を調べておくと合わせやすいです。日付と場所を入れれば時刻がわかるサイトがあります。朝焼けは日の出に間に合うよう、気持ち早めに着いておくと安心でした。

朝焼けの見え方(頂上からオレンジに)

朝焼けは、写真でいうと山の左側、頂上のほうから赤く染まりはじめました。

はじめは頂上の先だけがピンと赤くなり、そこからだんだん下へ、全体へと広がっていきます。

頂上の左側からピンと赤く染まりはじめた朝焼けのマッターホルン
赤みが下へ広がり、色が淡くなってきた段階の朝焼けのマッターホルン
頂上だけが濃いオレンジに染まり、下の山肌はまだ影になっている朝焼けのマッターホルン

空はもう暗くなく、星も見えません。明るくなりかけの空に、頂上だけがオレンジに光る時間でした。

私たちがいちばん心を動かされたのは、この染まりはじめの瞬間です。頂上がぱっとオレンジに変わっていくのを、ずっと見ていました。

夕焼けの見え方(右側の面がオレンジに)

夕焼けは、写真でいうと山の右側の面がオレンジ色に照らされていく見え方でした。

角度が朝とは違うので、染まる場所も違います。真っ赤というほどではなく、穏やかなオレンジ色でした。

右側の岩の面がオレンジ色に照らされた夕焼けのマッターホルン
右側の面がオレンジ色に照らされ、頂上のそばに小さな雲が浮かぶ夕焼けのマッターホルン

私たちは翌朝も早いので、夕焼けはそれほど長くはいませんでした。もっと待てば色が変わったのかもしれませんが、見られたのはこの穏やかな染まり方までです。

両方見て、良かったのはどっち

二日続けて見て、私も夫も朝焼けのほうが良かったと感じました。

朝焼けは、頂上からオレンジにぱっと染まる瞬間がはっきりしていて、色の鮮やかさも印象に残りました。夕焼けは穏やかで、これはこれで美しいのですが、朝ほどの鮮やかさは感じませんでした。

同じ晴れの日でも、朝のほうが空気が澄んでいるようにも感じました。

もし見る機会が一度きりなら、私たちは朝焼けを選びます。ただ、朝焼けは早起きが必要でした。夕方に晴れる見込みがあるなら、宿の近くから夕焼けを狙うのも、無理のない選び方だと思います。

どちらを選ぶかの目安:鮮やかな一瞬を見たい・早起きが苦にならないなら朝焼け。早起きを避けたい・夕方に晴れそうなら夕焼け。両方見られるなら、朝焼けを本命に、夕焼けは「その日晴れていたら」くらいで組むと、睡眠時間も削りすぎずにすみました。

服装のこと(朝晩は冷える)

6月でも、日中は25度前後まで上がる日があり、街歩きはTシャツで過ごせるくらいでした。

ただ、朝と夕、とくに朝方は冷えます。橋で山を待つ間は、上着が一枚あると安心でした。

震えるほどではありませんでしたが、動かずに待つぶん、じっとしていると肌寒く感じます。ダウンまでは必要なく、薄手の羽織りものが一枚あればちょうどよかったです。

狙うなら、前の日にやっておきたいこと

私たちが実際にやったのは、この三つです。

  • 日の出・日の入りの時刻を調べておく
  • 山のライブカメラで雲の様子を見る
  • 見る場所を決めておく(私たちは日本人橋)

夕焼けのときは、出かける前にマッターホルンのライブカメラで空の色づきを確認してから向かいました。天気予報もあわせて見ています。

雲が出ていれば山が隠れてしまうので、ライブカメラで山が見えているかを確かめてから動くと、無駄足になりにくいです。

さちこ
さちこ

朝焼けは、かなり眠かったです。前日のハイキングの疲れも残っていました。それでも、頂上がオレンジに染まるのを見られたときは、起きてきてよかったと思えました。

まとめ

マッターホルンの朝焼けと夕焼けは、同じ山でも染まり方が違って、どちらもそれぞれの良さがありました。

私たちの実感では、鮮やかさと染まりはじめの瞬間で朝焼けのほうが心に残りました。人が多いのも朝でしたが、その混みようも含めて、朝焼けは見る価値があったと思います。

両方見られるなら、見くらべてみるのも面白いと思います。

見る場所は、宿からの近さと見やすさで日本人橋を選びました。ツェルマットに泊まるなら、朝晩どちらかの時間だけでも、山が染まるのを待ってみる価値はあると思います。

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