グリンデルワルトに泊まった2日目の朝、ゴンドラでメンリッヒェンへ上がって、そこからクライネ・シャイデックまで、尾根の上の道を歩いてきました。

歩いたのは2026年6月16日。アイガー・メンヒ・ユングフラウの三山を、ずっと正面に見ながら下っていく「パノラマトレイル」です。

スイスのハイキングは難しそう、と身構えていたのですが、この道はやや下り基調で、特別な装備もいりませんでした。実際、小さな子を連れた家族もたくさん歩いていました。

この記事では、グリンデルワルトからの行き方、先に寄ったメンリッヒェンの展望台(ロイヤルウォーク)、そしてパノラマトレイルのようすを、ハイキングで歩いた順にそのまま書いていきます。

このハイキングの基本データ

まず、全体像を表にまとめます(2026年6月時点)。

項目内容
区間メンリッヒェン山頂駅(約2,343m) → クライネ・シャイデック(約2,061m)
ルート名パノラマトレイル(黄色い道標の「Panoramaweg Nr.33」)
所要時間私たちは昼食込みで約1時間30分(休憩なしなら約1時間)
高低差ゆるい下り基調
道の種類砂利道(舗装なし)
難易度やさしめ。ただし片側が切れ落ちた箇所あり
トイレメンリッヒェン山頂駅(無料)/トレイル終盤に簡易トイレ

道標は写真のとおりで、メンリッヒェンからクライネ・シャイデックは「Panoramaweg Nr.33」と明記されています(緑の部分)。

メンリッヒェンの黄色い登山道標。クライネ・シャイデックはPanoramaweg 33

行き方:グリンデルワルト・ターミナルからゴンドラで

メンリッヒェンへは、グリンデルワルトの新しい駅「グリンデルワルト・ターミナル」からゴンドラで上がります。

私たちはグリンデルワルトの村に泊まっていて、宿泊者がもらえる無料のバス乗車券(メールと紙でもらいました)で移動しました。
これはグリンデルワルトのゲストカードの特典で、村を走る路線バス(121・122・123番)に無料で乗れます。

この日はチェックアウト後の移動だったので、まず手前のグリンデルワルト駅で一度バスを降り、コインロッカーに荷物を預けてから、もう一度バスでターミナル駅へ向かいました。

宿に荷物を預けておくこともできましたが、少し駅から離れているので、利便性を考えてロッカーに預けました。大きめのロッカーで、4泊5日くらいは行けるキャリーバック2個入りました。10CHF。
朝8時過ぎという早い時間ということもあり、ほとんど空いていました。
前日昼過ぎに見た時は、空きは3個くらい。

ロッカーは「MyLocker」という仕組みで、QRコードを読んでスマホ(SMSかメール)で手続き、支払いはクレジットカードでできました。

さちこ
さちこ

バスの時刻はGoogleマップでそのまま正確に出たので、迷うことはなかったです。

グリンデルワルト駅の荷物ロッカーMyLockerのQRコード
MyLockerの使い方ボード。手順と支払い方法(クレジット/PostFinance/TWINT)

そこからグリンデルワルドターミナル駅まで再度バスで移動。

グリンデルワルト・ターミナルには、チケットカウンターと券売機があります。私たちが行ったときはカウンターに10人ほどの列ができていて、番号札を引いて呼ばれる仕組みでした。私たちは券売機で購入しました。

ゴンドラ券は券売機や窓口のほか、SBBモバイルアプリ・SBB公式オンラインショップでも購入できます(予約不要・売り切れなし)。

グリンデルワルト・ターミナルのチケット窓口

10人乗りのゴンドラに乗り、メンリッヒェン山頂駅まで約19分。眼下にグリンデルワルドの村が広がります。

ゴンドラから見下ろすグリンデルワルトの谷の家並み

メンリッヒェンへは、グリンデルワルト側(このゴンドラ)のほかに、ヴェンゲン側のロープウェイからも上がれます。運賃やパスの割引は別記事にまとめます。最新の運行・料金はjungfrau.chでご確認ください。

ゴンドラから見下ろすヴェンゲンとラウターブルンネンの谷
ウェンゲンからのロープウェイ

メンリッヒェンの展望台ロイヤルウォークへ(往復約1時間)

トレイルに入る前に、山頂駅のすぐ上にあるメンリッヒェンの展望台「ロイヤルウォーク(Royal Walk)」へ寄りました。

王冠のマークが目印の道で、標高差は約120m、片道15〜20分。登りはなかなかの急坂ですが、距離は短く、子どもでも登っていました。

メンリッヒェン山頂の展望台(ロイヤルウォークの頂上)を望む
ロイヤルウォークの入口にある王冠マークの看板

そして、登りきった山頂の眺めが、この日の午前でいちばんの絶景でした。手前の丘の奥に三山が並び、ぐるりと360度の大パノラマ。写真をどこで撮ってもきれいで、ここだけサクッと往復する人がいるのも納得でした。

メンリッヒェンの尾根から望むアイガー・メンヒ・ユングフラウとパノラマトレイル

展望台から反対側に目をやると、はるか谷底にラウターブルンネンの村も見下ろせました。U字の深い谷に、白い滝がいくつも垂れています。

ロイヤルウォークから見下ろすラウターブルンネンの谷と滝
さちこ
さちこ

急な登りで、わたしは汗をかいてTシャツになりました。このあとのパノラマトレイルの終盤では、寒くなって上着を着ていました。曇ってきて少し冷えたので、防風の上着があると安心です。

山頂駅のまわりには、子ども向けの大きな遊び場もあります。木でできた高さ8.5mの牛「リーゼロッテ(Lieselotte)」がすべり台になっていて、子どもたちでにぎわっていました。

メンリッヒェン山頂の遊び場。木製の巨大な牛リーゼロッテのすべり台

パノラマトレイルを歩く(約1時間30分)

ロイヤルウォークから山頂駅まで戻り、いよいよパノラマトレイルへ。私たちは10時半前に歩き出して、お昼を食べながら、12時ごろにクライネ・シャイデックへ着きました。

道はやや下りで、本当に歩くのが楽です。舗装はされていない砂利道で、歩き慣れたスニーカーで十分でした。ベビーカーはさすがに厳しいと思います。

アイガーを正面に、砂利のパノラマトレイルを歩くハイカー
パノラマトレイル沿いの岩壁

名前のとおり、三山に向かって進んでいくような道で、終盤は山を回り込むようにカーブします。すると正面に三山がぐっと近づき、足元にはグリンデルワルトの村。本当に気持ちのいい道でした。

途中には、高山植物がたくさん咲いていました。

岩に咲くピンクの高山植物
トレイル沿いに咲く青いリンドウ(ゲンチアナ)

注意したいのは足元です。道の片側が急な崖になっている区間があります。普通に歩く分には問題ありませんが、小さなお子さん連れは手をつないで歩くと安心です。

私たちが行った6月中旬は、ところどころに雪が残っていて、道が少し濡れている場所もありました。足が濡れるほどではありませんでしたが、もう1〜2週間早いと、もっと雪が残っていたかもしれません。

6月でもトレイル脇に残っていた雪

設備と持ち物

トイレは、メンリッヒェン山頂駅にあります(無料)。トレイルの終盤にも、ベンチが並んだ展望スポットがあり、そこに簡易トイレ(水を流さないタイプ/トイレットペーパーあり)がありました。

トレイル終盤の簡易トイレTOI TOI

食事は、山頂駅のすぐ先に山小屋レストラン「Berghaus Männlichen」があります(営業はおおむね8:00〜17:30)。私たちは持参したパンとおにぎりを、途中のベンチで食べました。ベンチはほどよい間隔であって、景色を眺めながら休めます。終点のクライネ・シャイデックにも、レストランが複数あります。

ベンチが並ぶ展望スポットとグリンデルワルトの谷
クライネ・シャイデックのレストランとアイガー北壁

6月中旬に歩いたときの、持っていってよかったものをまとめておきます。

持ち物リスト

  • 靴:歩き慣れたスニーカーでOK(砂利道)
  • 上着:薄手のパーカー+風を防げる上着(雲が出ると冷えます)
  • 日焼け止め・サングラス・帽子:日差しが強く必須
  • 水・行動食:ハイキングなので多めに
  • お昼:レストランあり。持参してベンチで食べるのも気持ちいいです

クライネ・シャイデックから帰る

クライネ・シャイデックに着くころ、少しだけ雨が降りました。

帰りは、駅の券売機でグリンデルワルト行きの切符を購入。ハーフフェアを適用して買いました。

クライネ・シャイデックの券売機。ハーフフェアでグリンデルワルト行きの切符を購入
クライネ・シャイデック駅の発車案内板(ヴェンゲン/ユングフラウヨッホ/グリンデルワルト方面)

切符は券売機のほか、SBBモバイルアプリ・公式サイト・駅の窓口でも買えます。列車はグリンデルワルトまで約20分、日中はおおむね30分おき(毎時1分・31分発)で運行しています。本数は多くないので、時刻表を見て乗るのがおすすめです。

このあたりはレストランやカフェも多く、私たちは少し肌寒かったので、テイクアウトの温かいカフェオレを買って、列車のなかで飲みながら下りました。

クライネ・シャイデックからグリンデルワルトへ下る列車では、線路のすぐそばでカウベルを鳴らす牛が草をはんでいて、車窓から間近に見えました。

クライネ・シャイデック駅のグリンデルワルト行き登山列車
クライネ・シャイデックから乗った登山列車の車内(青い座席)
メンリッヒェン周辺の牧草地で草をはむ牛

クライネ・シャイデックはユングフラウヨッホの玄関口

ここで登山電車(ユングフラウ鉄道)に乗り換えると、「トップ・オブ・ヨーロッパ」ユングフラウヨッホへ行けます。私たちは今回は行きませんでしたが、クライネ・シャイデックがその乗換駅です。

この日はこのあと、翌日泊まるミューレンへ移動。途中ラウターブルンネンで、有名な滝(シュタウプバッハの滝)に少しだけ近づいて眺めてから向かいました。

どんな人に向いている道か

最後に、これから歩く人へ。

「絶景だけサクッと味わいたい」なら、ゴンドラで上がってロイヤルウォークを往復するだけでも十分に楽しめます。

「アルプスの道をしっかり歩きたい」なら、そのままパノラマトレイルでクライネ・シャイデックへ。下り基調で歩きやすく、三山を正面に感じられる時間は、やっぱり歩いた人だけのものでした。

どちらを選ぶにしても、いちばんは天気だと思います。晴れていれば、この道の良さは何倍にもなります。よく晴れた日に、ぜひ。

出典・参考

– グリンデルワルト・ターミナル/メンリッヒェン・ゴンドラ(所要約19分):jungfrau.chv-bahn.jungfrau.ch

– Berghaus Männlichen(営業時間):myswitzerland.commaennlichen.ch

– ロイヤルウォーク・山頂の遊び場(リーゼロッテ):maennlichen.ch

– パノラマトレイル「Panoramaweg Nr.33」:現地の黄色い道標

– クライネ・シャイデック〜グリンデルワルトの運行・切符購入:SBBjungfrau.ch

– 宿泊者の無料バス(グリンデルワルトのゲストカード・路線バス121/122/123):grindelwald.swiss

ABOUT ME
さちこ
こんにちは、さちこです。 北海道出身のアラサー主婦。2025年12月より、夫の海外赴任に帯同してオランダで暮らしています。 このブログ「運河のある暮らし」では、オランダを拠点に夫と巡ったヨーロッパ各国の旅行記を中心に、在住者ならではのオランダ観光・暮らしの情報も、実体験をもとにまとめています。 旅の計画や現地での移動・手続きなど、これから旅する方・暮らす方の参考になれば嬉しいです。 どうぞ、よろしくお願いします!

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