Nutri-Scoreは善悪判定ではない。オランダで分かった正しい意味
こんにちは。さちこです。
オランダのスーパーで買い物をしていると、
食品のパッケージ前面に A〜Eのアルファベットと、緑から赤の色分けが表示されているのを見かけます。
Nutri-Score(ニュートリ・スコア)という栄養ラベルです。
最初は正直、
「Eは粗悪品なの? あまり買わない方がいいの?」
と思いました。
でも、これは善悪判定ではありません。
実際に使ってみると、選択を単純化するための表示だと分かりました。
Nutri-Scoreとは

Nutri-Scoreは、食品100gあたりの数値をもとに、
エネルギー、糖、脂肪、塩分などを減点し、
食物繊維、たんぱく質、野菜割合などを加点して、
総合評価を A〜E で示す仕組みです。
これは「健康食品かどうか」を示すものではありません。
同じ種類の食品を、相対的に比較するための指標です。
たとえば、
冷凍ピザの棚で「どれが一番マシか」を判断する。
そういう使われ方を想定しています。
フランスで開発された制度で、
現在はオランダ、ドイツ、ベルギー、スペインなど、
主にヨーロッパの国々で導入・採用されています。
EU全体で義務化されているわけではなく、
各国やメーカーが任意で採用しているのが特徴です。
Eは「危険」ではなく「役割が明確」
一見すると、
A〜B=良い
D〜E=悪い
と読まれがちです。
でも、実際の棚を見ると少し違います。
チョコレート
サラミ
バター
ポテトチップス
こうした食品がEになるのは、ほぼ必然です。
100g食べれば、栄養バランスが偏るのは事実だから。
ただし、それらはそもそも、
・毎日大量に食べる前提ではない
・食事の主役ではない
・楽しみとして存在している
嗜好品がE評価になるケースが多いのは、自然な結果です。
個人的には、高カロリーはだいたいうまいと思っています。
100g基準という、わりと乱暴な前提
Nutri-Score最大の癖は、
すべて100g基準で評価されることです。
チョコレート100g
サラミ100g
これを一度に食べる人は、そう多くありません。
それでも評価は下がります。
一方で、
AやBの食品は、大量に食べがちでも評価が高い。
つまりNutri-Scoreは、
量や食べる頻度を考慮しません。
その判断は、利用者側に委ねられています。
この前提を理解していないと、
・Eを怖がりすぎる
・Aを信用しすぎる
という読み違いが起きます。
実は、メーカー向けの制度でもある
Nutri-Scoreは消費者向けに見えて、
かなり強い「メーカー圧力」を持っています。
同じ棚に
Cの商品
Dの商品
が並ぶと、売れ行きは変わります。
その結果、
・砂糖を減らす
・塩分を下げる
・食物繊維を足す
といった、レシピの再設計が起きます。
文化と衝突する制度
この制度に強く反対している国もあります。
代表例がイタリアです。
チーズ
生ハム
オリーブオイル
伝統的で、文化的価値の高い食品ほど、
評価が低くなりやすい。
これは
健康 vs 文化
の衝突でもあります。
どちらが正しい、という話ではありません。
Nutri-Scoreは、栄養構成を単純化して示すことを重視した制度です。
オランダで暮らして分かった、ちょうどいい使い方
実際に暮らしてみて、
Nutri-Scoreはこう使うとちょうどいいと感じています。
A〜B:日常使いの素材
C:量と組み合わせ次第
D〜E:楽しみ枠
つまり、
Eは排除するものではなく、位置づけるもの。
「これは毎日食べるものか?」
「これは楽しみとして食べるものか?」
その判断を、
棚の前で一瞬で済ませるための表示です。
まとめ:考えなくていい自由のためのラベル
Nutri-Scoreは、
食生活を管理する制度ではありません。
結果として、
選択を速く、迷いにくくする表示だと感じました。
Eがあるから、Aが安心できる。
Aがあるから、Eを楽しめる。
そう考えると、
オランダのスーパーの棚は、かなり合理的に見えてきます。
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