オランダの大晦日はなぜ花火だらけ?年末に花火をあげる理由と今後の規制
こんにちは。さちこです。
オランダの年末について、大晦日は、花火が上がりまくってやばいという話を聞きます。
日本のように、どこかで打ち上げ花火を見る、という感じではなく、
一般の人たちがそれぞれ花火をあげるらしく、
結果として、あちこちから音がして、空もかなり明るくなるとのこと。
なぜオランダでは、大晦日にこんなに花火をあげるのでしょうか。
オランダの大晦日に花火をあげる理由
オランダの年越し花火は、宗教的な行事というより、民間の習慣として根づいてきたものだと言われています。
昔からヨーロッパ各地には、
「年の変わり目には、悪いものが入り込みやすい」
「大きな音や光で、それを追い払う」
という考え方がありました。
その名残として、花火や爆音で一年を区切り、新しい年を迎える、という感覚が残っています。
みんなで見る花火ではなく、各家庭の花火
もう一つ、オランダの花火文化の特徴は、
自治体主催のショーではなく、一般市民が自分で花火をあげる点です。
年末になると花火専門の臨時店舗が並び、決められた期間だけ販売されます。
そして大晦日の夜から元旦にかけての、限られた時間帯だけ使用が解禁される。
この時間だけはOKという特別感もあって、年越しの高揚感を盛り上げる役割を果たしてきました。
なぜここまで「市民があげる文化」が広がったのか
オランダでは、年越しの花火が「イベント」ではなく、
各家庭の行事として扱われてきました。
背景には、国や自治体が盛大に祝うというよりも、
市民一人ひとりが、自分のやり方で節目を祝う、という価値観があります。
大きな公式イベントよりも、
生活の延長線上で祝うことが自然と受け入れられてきた。
その結果、
- 花火は自分で買う
- 打ち上げ場所は、生活圏の中
- 年越しの瞬間は、家族や近所と外に出る
という、かなり分散型の年越しスタイルが定着しました。
特定の場所に人が集まるのではなく、
街全体が一斉に年越しに入るような光景が生まれた、と言えそうです。
移住者や観光客が戸惑いやすい文化でもある
この年越し花火は、
オランダで暮らす人にとっては当たり前でも、
移住してきたばかりの人や、年末年始に滞在する観光客にとっては、
かなり戸惑いやすい文化です。
まず、どこかで花火大会があるわけではありません。
決まった会場に行けば見られる、という感覚でいると、
突然あちこちから音がして、何が起きているのか分からなくなります。
また、花火が上がる場所が、かなり生活圏に近い。
住宅街の道路や広場、時には自宅の目の前で打ち上げられることもあり、
「見る側」と「あげる側」の境界がほとんどありません。
音の大きさも、日本の打ち上げ花火とは違い、
爆音に近い音が断続的に続くような状態になるよう。
こうした違いに対する戸惑いは、
危険性そのものよりも、文化的な前提が共有されていないことから生まれやすいように感じます。
この花火文化は転換期にある
実はこのオランダの年越し花火、来年以降、大きく制限される予定です。
毎年のように、花火による怪我や火災、救急搬送が発生し、
警察・医療関係者・自治体からは以前から「危険すぎる」という声が上がっていました。
その結果、国として一般市民が花火をあげることを原則禁止する方針が決まり、
今後は、自治体や許可を受けた団体による管理された花火だけが認められる方向に進んでいます。
つまり、
- 「年越しに花火を楽しむ文化」そのものが消えるわけではない
- ただし、「誰でも自由にあげる」時代は終わりつつある
という状況です。
変わっていく年越しのかたち
大晦日に花火をあげるオランダの文化は、
「厄払い」「区切り」「市民のお祝い」が混ざり合った、かなりオランダらしい習慣だと思います。
一方で、安全や社会的コストを考えると、今の形を続けるのは難しい。
伝統と現実の中で、年越しのかたちが少しずつ変わっていく、その途中に立ち会える感じがします。
来年の大晦日は、今年とは少し違う風景になっているかもしれません。
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